阪神・藤川が東京ドームに別れ 巨人・原監督の粋なはからいに「感謝ですね」

今季限りでの現役引退を表明している阪神藤川球児投手(40)が、東京ドーム最終戦となった25日の巨人戦終了後、グラウンドに姿を現し現地のファンたちへ別れのあいさつを行った。

巨人サイドの粋なはからいにより、球場内に藤川の登場曲、リンドバーグの「every little thing every precious thing」が流れる中、藤川は外野左翼席から三塁側のスタンドに手を振りながら場内を半周。終始穏やかな笑顔でファンたちとの別れを惜しんだ。 「感謝ですね。原監督とはWBCでも一緒に戦った仲ですし、子供のころからの憧れの人。東京ドームは少年時代の原点の一つですからね」と万感の思いを吐露した。  この日の試合には出場しなかったが、球団関係者によると「もし藤川が試合に出場するようなら、原監督からの心遣いでマウンドに上がる際にリンドバーグを流してくれる予定だった」という。  虎の火の玉守護神と巨人の名将。球界内の立ち位置は違うが、双方の敬意とノーサイドの精神がよく表れた別れの一幕となった。